2012年03月04日

野焼き

 今日は、地域の野焼きの日

 各 農地の持主で、野焼きをやる人は、なるべく今日 行うことになており、地域の消防団も待機してくれていました。
野焼き

 枯葉や枯草をバーナーで燃やします。

 私は、ブドウやリンゴの落葉を燃やすのが目的で野焼きを行っています。

 なぜなら、病原菌や害虫が落葉の下で越冬している場合が多くある為です。

 病気を防ぐ為には、薬剤散布だけをすれば良いと思われがちですが、この時期の野焼きも大切です。

 リンゴやブドウに病気が発生する為には、3つの条件が揃わなくてはなりません。

 ①:圃場に病原菌が存在している。
 ②:樹が弱っている。
 ③:病原菌を運ぶ媒体が存在している。
   1):空気感染する菌ならば風
   2):水で感染する菌なら雨(これが多い)

 病気になるパターンは、果樹に限らず、人間でも同じでしょう。

 野焼きをすることで、①の病原菌の存在数を減らす効果があります。 

 薬剤散布量を減らす為には、①、②、③で何らかの手段を採らなくてはなりませんが、その為には、それなりの手間とコストがかかります。

 そもそも、薬剤散布とは、手間とコストを抑えて、高品質のものを生産する為に考えられたものです。

 昨今は、使用農薬の量をなるべく抑えることが消費者より求められているので、私としても、お客さんに喜んでもらえる果物を生産すべく、無理の無い範囲で、農薬は減らしています。

 必要最低限の薬剤散布(これを見極めるのが非常に難しい)から、さらに使用量を減らそうとすれば、薬剤に換わる何らかの手段をとらない限り、病気が発生して、満足な果物が生産できません。

 何らかの手段をとる為には、薬剤散布の何倍もの、手間とコストがかかります。 しかも、良い果物が出来ないかもしれないというリスクも高まります。
 実際、昨年は、農薬散布を必要以上に減らしすぎて、リンゴで、一部の害虫が発生して、被害果が出てしまいました。

 ですから、生産者の立場から考えると、農薬を減らした分だけ、販売価格は高くならないと、経営のつじつまが合わないのですが、残念ながら、実際はそうはなっていません。

 お客様の求める商品を提供することは、非常に大切なことですが、販売価格に反映しずらいコストとリスクを生産者が負うことになるので、そこのバランスを見ながら試行錯誤して行くことになります。
 

 



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Posted by クラウン at 21:14│Comments(0)農園
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